【認知症を知る】認知症はこわくない!知識で不安を解消しよう
公開日:2021年8月2日│カテゴリ:すこやか(認知症)カフェ, 認知症予防
突然ですが、認知症にどんなイメージをお持ちですか?もしかして、「認知症はこわい?」と思っていませんか?
きっと認知症にネガティブなイメージを持っている人は多いはず。でも、その恐怖心の原因は単なる知識不足かもしれません。認知症をしっかり理解して、やみくもな恐怖を取り除きませんか? いざというときに1人で悩まなくてもいいように。
認知症とはどんな症状?
認知症とは、病名ではありません。脳の神経細胞が壊れることで起こる症状や状態を意味します。認知症の症状のひとつに記憶障害があります。誰でも歳をとると人の名前がなかなかでてこなかったり、ものの置き場所を忘れたりするもの。しかし、いわゆる「もの忘れ」と認知症は異なります。大きな違いは、もの忘れは忘れたことがものの「一部」なのに対し、認知症の場合はそのもの「すべて」を忘れてしまうことです。
たとえば、人の名前がすぐに思い出せなくても、時間をかけて思い出せるなら問題ありません。身近な人の名前なのにヒントを出しても思い出せなかったりすると認知症の可能性があります。
ほかには「朝食に何を食べたか思い出せない」のはもの忘れ。「朝食を食べたかどうかわからない」は認知症かもしれません。
認知症は数年かけてゆるやかに進行し、少しずつ今までの社会生活やコミュニケーションをむずかしくしていきます。
認知症 3つのタイプ
認知症を引き起こす原因はさまざまありますが、大きく3つのタイプにわけることができます。
- アルツハイマー型認知症
脳にアミロイドβという物質が蓄積し、脳の働きを低下させ、脳を萎縮します。もの忘れで発症することが多く、進行すると、場所や時間、人物などの認識ができなくなります。日本での認知症は6割以上がこのタイプだと言われています。 - 血管性認知症
脳梗塞や脳出血などの脳の血管障害が原因となり起こる認知症です。脳の場所や障害の程度によって症状が異なり、できることとできないことが比較的はっきりと分かれている場合が多いです。元気がなく、意欲が低下したり、もの忘れがまだらに起きたり、感情の起伏が急に大きくなったりします。また、歩行障害や言語障害、嚥下障害を伴う場合もしばしばあります。男性に多い傾向があり、認知症全体の約2割を占めます。 - レビー小体型認知症
脳の神経細胞に「レビー小体」という物質ができることが原因で起こる認知症。存在しないものや人が見えたりするのが特徴的な症状です。被害妄想やうつ症状を伴うこともあります。もの忘れはアルツハイマー型認知症と比べると軽度であることが一般的です。睡眠中の異常行動やパーキンソン症状が見られる場合もあります。認知症に占める割合は約1割です。
認知症の初期症状7つ
現在の医学では認知症を完全に治療することはできません。しかし、進行を遅らせたり、症状を改善したりすることは可能。治療を始めるのが早ければ早いほど期待できるので、早期発見が肝心です。では、「認知症かも?」と思うポイントにはどんなものがあるのでしょうか。
- 何度も同じ話を繰り返す
- 料理の味が変わった
- 同じものをたくさん買う
- 食料や日用品が本来とは違う場所に置かれている
- 財布に小銭が増える
- 外出が減り、おしゃれをしなくなった
- 日にちや時間、曜日がわからなくなる
認知症となる原因によって、症状の現れ方は変わります。ここの7つの症状以外にも「あれ?なんだか変だぞ」と思ったら、「歳のせい」と決めつけず早めに対策をとることをおすすめします。
認知症かもと思ったら
自分や家族を認知症かも?と受け入れるのはなかなか大変なこと。身近にいる人ならなおさら、認知症を疑うような言動は否定したくなります。しかし、否定は不安につながり、そこから孤独感や猜疑心を生み出してしまいます。このようなネガティブな感情は認知症の天敵。「認知症かも?」と思ったら、「早めに気づいて良かった!」とポジティブに受け止められるようになるといいですね。
「認知症かな?」と思ったら、まずは「かかりつけ医」のところへいきましょう。「かかりつけ医」だからこそ、ちょっとした変化に気づいてもらえることもあります。認知症の専門でなくでも大丈夫です。
もし、かかりつけ医がいない場合は、健康なうちに通いやすい場所でかかりつけ医をみつけておきましょう。
認知症の進行を遅らせる方法はある?
完治はむずかしい認知症ですが、進行を遅らせる方法はあります。もちろん薬による治療もありますが、なによりも効果的なのが生きがいをもつこと。自分で新しい趣味を見つけたり、趣味を通じて仲間と出会ったり。自分で出歩くのはむずかしい場合は、デイサービスや認知症カフェなどの施設を利用し、積極的にほかの人との関わりをもつことをおすすめします。楽しみながら生活をすることが認知症の進行を遅らせる何よりも大きな力になります。
まとめ
どうしてもネガティブに捉えてしまいがちな認知症ですが、決して有効な薬がないわけではありません。早めにきちんとした治療を受ければ、進行を防ぐことも症状を緩和することも可能です。怖がらずに、認知症をポジティブに受け止めて早めの治療を始めることが大切です。
また、認知症の進行を遅らせる「生きがい」。ハーティネス上町カフェは、新しい人や学びと出会える「認知症カフェ」でもあります。「生きがい」を見つけるお手伝いができるかもしれません。ぜひ、お越しください。
「すこやかカフェ」でお待ちしています
脳の活性化には「人との交わり」も大きな影響を及ぼします。1日、誰とも話さなかったというのは心にも脳にもよくありません。孤独は認知機能を低下させると言われています。
人とのコミュニケーションも脳の活性化にはとても大切です。
「でも、どこへ行けばいいかわからない」と思っている方、ぜひハーティネス上町の「すこやかカフェ」へお越しください。
「すこやかカフェ」は認知症カフェ。さまざまな方と出会うきっかけと、脳の活性化に最適なアクティビティをご用意してお待ちしております。
「すこやかカフェ」で できること
すこやかカフェでは次のようなことができますよ。
① 新しい情報に触れることができる
講師を招いて、ヨガやストレッチなどの身体を動かす講座や、スマホ・パソコンお困りごと相談会など、生活に密着したお役立ち講座を開講し、新しい情報に触れられます。
② 身体を動かす機会を作れる
大阪市が推奨する「百歳体操」をみんなで一緒に行います。
③ 脳のトレーニングができる
脳トレはもちろん、カルタや百人一首など、一人ではできない「脳へのよい刺激となる活動」を行います。
すこやかカフェでは前日の日記を書く「昨日思い出し日記」をおすすめ中。思い出して書くというのがとてもよい脳のトレーニングになります。
③ 日常生活では出会わないような人との出会える
「すこやかカフェ」にいらっしゃる方は本当にさまざま。みなさん、人生を前向きに楽しんでいこうとされている方ばかりなので、よい出会いになること、間違いなしです。