健康寿命を延ばし高齢者が楽しみながら認知機能ケアに取り組む環境をつくります。

【認知症を知る】認知症カフェで疑問や不安を解消!

公開日: │カテゴリ:すこやか(認知症)カフェ, 認知症予防, 講座・セミナー

前日あったことを思い出して日記を書くことで、効果の高い脳トレが簡単に続けられます

「認知症カフェ」をご存知ですか? 認知症カフェは「認知症の人とその家族の支援」を目的とした国の認知症施策のひとつ。認知症に関して知りたいことや不安があるときに、大きな味方となってくれる場所です。そんな「認知症カフェ」についてご紹介します。

 

認知症カフェとは?

認知症カフェは福祉先進国オランダの「アルツハイマーカフェ」をモデルにしたもの。認知症の人やその家族、地域に住む人、介護や福祉の専門家など誰でも気軽に集まれる場所です。

認知症カフェの一番の特徴は誰でも肩肘張らずに参加できるところです。認知症の人やその家族のための場所は以前からありましたが、認知症カフェに参加するのは認知症の人とその家族だけにとどまりません。認知症について「知りたい、学びたい、考えたい」という思いを持った人が集まっています。認知症になっても安心して暮らせる地域を作る場所です。

 

認知症カフェやってます(ハーティネスすこやかカフェ)

 

 

 

認知症は地域で支えるもの

「新オレンジプラン」という厚生労働省が打ち出した認知症の施策があります。この「新オレンジプラン」の根幹となる考え方は「認知症の人の意思が尊重され、自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」というもの。

認知症の人の多くはできる限り住み慣れた環境で過ごしたいと思っています。その意思を尊重し、高齢者の日常生活を地域全体で支えていくことがこれからの地域社会が目指すもの。認知症カフェは地域の人も気軽に集まり、「サポートされる側」や「サポートする側」といった隔たりをこえて交流する場所です。そんな認知症カフェはこれからますます注目される存在となるでしょう。

認知症カフェはどこにある?

これからさらにその役割を期待される認知症カフェ。「自分の近くにもあるの?」と思った方もいるはず。実は現在、認知症カフェは全国で6000カ所近く。思っているよりもたくさんでびっくりしました?

認知症カフェがどこにあるかを調べるには、お住まいの役所の高齢者の相談窓口や、地域包括センターでたずねるのが確実です。地域包括センターとは高齢者をサポートするためのいわゆる「総合相談窓口」。認知症だけにとどまらず介護や医療に関する情報も揃っています。さまざまな不安や悩みを相談できるので、地域包括センターの場所を確認しておくといざというときに心強いですよ。
「もっと気軽に探したい」という場合はインターネットを活用しましょう。「〇〇市 認知症カフェ」で検索すると、区や市のホームページ内でカフェの紹介がされているはずです。

認知症カフェでは何をする?

認知症カフェの活動には大きく3つのタイプがあります。 

      カフェ
文字通り、喫茶店やカフェにいるような時間を過ごします。参加者同士がお茶やお菓子をいただきながら、自由に会話を楽しむ場です。おしゃべりが弾んでついつい長居してしまうような、居心地のよい空間になっています。 

      アクティビティ
歌や工作、ゲームなどをさまざまなプログラムを用意し、認知症予防になるような活動に楽しみながら取り組んでいます。 

      専門家を招いて講座
地域に根ざした介護や医療などの専門家を招き、日々の暮らしに役立つことや認知症について学ぶ場所として使われる場合もあります。

 認知症カフェの活動はカフェによりさまざま。どのカフェも楽しい時間を過ごせるようにとさまざまな工夫をおこなっています。

初めて参加するには?予約はいる?

認知症カフェは月に1〜2回のペースで開催されているところが多いです。まずは気になるカフェのスケジュールを確認しましょう。

初めていく場所は緊張するものですが、認知症カフェはリラックスして来てください。紹介や申し込みも特に必要ありません。ふつうにカフェへ行く感覚でOKです。最初に一言「はじめてです」と伝えれば、スタッフがきっとフォローしてくれるはず。安心してくださいね。

多くの場合は、予約なしで問題ありませんが、プログラムによっては予約をしたほうがベターな場合もあります。可能であれば、予約をすると安心ですよ。

認知症カフェで得られるもの

自発的に楽しい時間を過ごせることを大切にしている認知症カフェ。カフェを利用することで認知症の人にも、その家族にも、それぞれ得られるものがあります。

 

■認知症の人が得るもの

認知症カフェが出かける目的となり、引きこもりを防止します。同じ状況の仲間や理解者との出会いが、安心感をもたらします。カフェの講座やアクティビティを通じて新しい趣味や楽しみが見つかるでしょう。認知症カフェをきっかけに毎日の生活にハリが出て、生きがいに繋がります。

また、地域の人と顔見知りになり、ちょっとした変化にも気づいてもらえる環境を得ることができます。

 

■家族が得るもの

認知症を介護する家族はどうしても、心が疲れたり、孤独感に悩まされたりしがちです。認知症カフェは、専門家からさまざまな意見を聞けたり、介護の経験者にアドバイスをもらったり、とすこし息抜きできる場所になります。

 

まとめ

認知症を取り巻く環境は少しずつ変化しています。長生きするだけでなく、その人らしくイキイキと生活を楽しむことが重視されています。そのためには地域ぐるみのサポートが必要不可欠で、これから先、認知症カフェの役割はますます大きくなるでしょう。認知症について、何か興味や疑問がある人は一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?

 


関連記事[すこやか(認知症)カフェ, 認知症予防, 講座・セミナー

 コメントをどうぞ